長野県伊那市
蟻塚城の南西約1km離れた位置に天神山が聳え立っており、この山頂に天神山城が築かれている。山頂は平坦で若干の土盛り跡、浅い堀跡を認める山城である。 「高遠実記」に次のようなことが記されている。 「治承4年9月、武田信義および一條次郎忠頼が伊那谷侵入時にこの城を攻めている」。 (伊那の城郭より)
天神山は、本城の平地がまったく不規則で、築城年代が古いことを意味している。本城の平の北側にはわずかに土塁とおぼしきものが見られ、北東隅には物見の高所がある。城主は平安末期の笠原平吾頼直である。 (日本城郭全集より)