長野県松本市
本郭
林小城は、里山辺林集落東側の尾根上に位置し東側に大嵩崎集落を流れる薄川は防備の役目を果たしており、信濃国守護小笠原氏の本城に相応しい構えである。 林城の築城は「小笠原氏系図」によれば小笠原清宗の時代に築かれ、井川館から移ったものといわれている。 林小城は古城ともいわれるので、大城より古いと考えられてきたが、最近の研究では小城の中心部の縄張は複雑で大城よりも後に築城されたと推測されている。小城の主郭を取り巻く石垣や縄張などは、山家城や桐原城との共通性が高い。天文19(1550)年7月15日に武田氏の攻撃を受けて大城と共に自落した。 松本の中世における深い歴史を秘めたこれらの遺構は貴重な文化財として大切にしたい。 (看板資料より)
本郭の石積み
堀切
地獄の釜
林小城の重要な水の手とされる。地元では「かんばさま」と呼んでいるが意味は不明である。 沼は底なしで「人工的に作られたもの」との説もあるが不明。「馬1頭が引きずり込まれたことがある」という恐ろしい話が伝わる。 (棒杭記載文章より)