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オーロラ


<17日目>1989年2月25日(土)

きのうは寝るのが遅かったので今日は7:30起床。8時までシャワーを浴びて、私はさっさと先に朝食を食いに行ってしまう。なかなか立派な朝食だった。その後部屋に戻ってきて10時まで日記を書く。

10:40までに2Fのインツーリストへ行くことになっているので、10:25には部屋を出て2Fへ行ってボート、ボートと言ったらあと20分したらガイドが来るから椅子に座ってまってなさいと言われた。そのうちあの2人組も来た。バウチャーのトラブルがあったらしい。彼らはキエフに行くはずなのにまたモスクワへ行くことになっているらしい。彼らの交渉は解決したようだ。彼らの話によると今夜オーロラを見に行くツアーがあるらしいので申し込む。。。。
椅子に座ってしばらく待つ。。。。11:15には出発である。バスに乗り込んだがすっごく立派なバスだ。なんでソ連にこんな立派なバスがあるのだろう。テレビまでついている。

バスはすぐに港についてみんなで船に乗り込む。中に入ると早速シャンパン登場で4人で乾杯である。その後外へ出て煙草を吸っているとどうやらこの人達はフィンランドの人達のようだ。ロシア人とまるで区別がつかない。私はフィンランドのおじさんとロシア語でわけのわからぬ会話をした。そしてみんなで写真を撮って1時間も経たぬうちに船は岸へ戻ってきてしまった。(12:00)

バスに乗りホテルへ向かうが途中踏み切りがあってなかなか渡れない。20分くらい待たされやっと出発。30分もかかって12:30にホテルに到着。みんなとお別れして部屋に戻ってくる。そういえばツアーの料金を払うのを忘れた。まぁいいか!
帰ってきて日名子氏はひじょーに腹がへったようだが私はさっきのシャンパンでほろ酔いである。日名子氏は町へ出かけていった。私は13時から寝てしまった。起きたのは16時。車をぶつけた夢を見た。起きて1時間くらいテレビでマンガを見る。どうも煙草がうまくない。喉がおかしいのだろうか?煙草は健康のバロメータだからそろそろ風邪でもひくのだろうか?
そのうちMr.日名子が帰ってきた。レーニン通りを通ってデパートへ行こうとしたがやってなかったので映画を見てきたそうだ。私は5Fのカフェにソークを買いに行くがせっかく来たので魚やイカサラダ、パン、ケフィールも注文してしまい夕食を食べることにした。

部屋へ戻ってきたらどうやら日名子氏はこれから寝るらしい。私は町へくりだすことにした。18時にホテルを出てレーニン通りを進む。百貨店の温度計は−16℃である。昼は−15℃だったのでほとんど変化なしである。まずベリョースカに入る。ヴォトカや煙草があったのでレモン味のヴォトカと葉巻を買う。それにムルマンスクのバッジやガムも買う。2230円だったが5000円札を渡したらおつりが全部100円玉で帰ってきた。次に入ったのが魚屋である。さすがにムルマンスクは港町なので魚屋が多い。ここで90コペイカのかにかまぼこを買う。次にスビニール屋へ入る。ここにはいろいろなものがあったが何も買わずに出た。反対側の歩道にまわり、ソークを買ってまた魚屋に入り最後にフルーツ屋へ入ったが何も無い。

途中フィンランドのおっちゃんと会った。ホテルの前の憲法記念広場へ戻ってきたのが19:15。気温はまだ−16℃。きのうは−19℃だったから今日はきのうより暖かい。手袋を部屋においてきてしまったがポケットに手を入れておけばだいじょーぶだ。夜22時からのオーロラツアーは−20℃にならないとオーロラが見えないらしい。もっと寒くなっておくれ!

19:20にホテルに戻ってくる。ロビーに座っているとエレベーターの所に人が大勢いて奥のレストランに入ろうとしている。19:30には部屋に戻ってきてドアをたたく。日名子が起きてドアを開けてくれたがまた寝てしまった。21時近くなり、中大の2人の所へチケットのことで電話した後風呂に入った。

日名子は寝ている。そろそろ日名子を起こさねばならない。22時には出発だ。出かける用意をして起こす。21:50ごろには部屋を出て2Fのインツーリストのサービスビューローへ行く。そのうち中大の2人も来る。ここのおねえさんが外まで来てくれてタクシーを教えてくれる。ここのインツーリストの人達はみんなやさしい。車は空港の方へ進む。町中はあまりスピードを出さなかったが山道に入っていくとまた120km/hのスピードでとばした。私は前の席だったので緊張した。途中ガソリンスタンドでガソリンを入れる。自分でいれるらしい。

10:40には目的地に到着である。さすがにまっくらな所で空を見上げると星だらけでまるでプラネタリウムのようだ。なかなかオーロラを発見できなかったが、私が「あれではないか?」と北の空を指差すと運転手がда!である。薄い緑色したものがモヤモヤとあった。みんなオーロラのイメージとは違っていたらしい。これではちょっと写真は無理だろう。

しかし私は三脚をセットしてシャッタースピードを30秒にしたりバルブにしたりしてとりまくる。シャッターをのぞいても景色がよく分からないのでマニュアルにして∞にピントを合わせて撮る。手袋ができないので手が冷たくて痛くなってくる。町の気温が−20℃だったのだ。今日は寒い。(痛い) バルブは1分くらいにしたが手の感覚が無いので少し揺れてしまった。他の3人は何も言わずにただオーロラに見とれていた。刻一刻とオーロラの形は変わってゆく。。。

これを見るために北緯69度のムルマンスクまでやってきたのだ。最後の夜にとうとう見ることができた。こんなにうすくしか見えないのだから町中からは見えるわけが無い。きのうの夜はいったい何をやっていたんじゃい! 23:20ぐらいになってそろそろ帰ることにして車に乗り込む。今度は菊川氏が前に乗る。帰りは下り道のせいもあって比較的早くホテルについた。0時にはホテルに到着。百貨店の温度計は−21℃になっていた。これじゃイルクーツクと同じだ。ムルマンスクは暖かいなどと言っていたのは誰じゃい!。。。

 

 
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