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帰国の準備


<23日目>1988年8月12日

8:30起床。今日は18日じゅうに日本に帰れるかどうかの勝負の日である。カシュガルは8:30でも薄暗かったがウルムチはもう明るい。それに今日はいい天気だ。
カラクリ作戦で金を使い果たしてしまったので、まずExchange moneyである。9時になったのでまず財務部へ行ってみるがドアが閉まっている。向こうに掃除のおばさんがいたので行ってみると10時にルームサービスどうのこうのと言っているので念のためフロントへ行ってみるときのう(早朝)チェックインした男の人がいたので聞いてみると夜の9時だという。困った。10時まで部屋で待つ。。。
部屋の近くの服務員に聞いてみると新館へ行け!とのこと。また財務部へ行ってみると夜の8時半〜10時半だという。こりゃ駄目だ。日本人が来たが彼もExchange Moneyらしくどこかへ行ってしまった。
しかたが無い。Bank of Chinaへ行くしかない。まずCTSで場所を確かめて荷物をみんな持って出かける。バスの7番路線をひたすら北上し、途中「中国銀行」のメモを見せつつ、中国銀行を探しまわる。地図はあまりあてにならない。行ってみると中国農業銀行があってここにチェンジマネー青年がいてこの人にチェンジマネー条件で連れて行ってもらうことにした。ところが中国銀行は農業銀行の隣でバカをみてしまう。
封筒の残り6万円を全部両替する。ザッと1600元だ。これでひと安心。約束通りチェンジマネーをする。160元。来た道を引き返し新華北路へ出て7番バスに乗り紅山へ向う。ここで降りてCAACへ!外国人専用窓口で聞いてみると北京行きの飛行機は17日のしかないらしい。これでは万が一欠航してしまうと18日早朝のイラン航空に乗れなくなってしまう。しかし17日の便を買うことにして金を払おうとすると16:30に来いという。。。
飛行機があまりあてにならないのでウルムチ駅へ行くことにする。民航前のタクシー(これが上海号である)に乗る。ドライバーは女の人。10元だそうだ。駅に着いてタクシーに待っていてもらい北京行きの火車の切符を買うために列に並ぶ。しばらくして変な人が切符を売りに来た。ダフ屋である。私はこのおじさんと外へ行き140元で取引きする。なんだか不安であるがまあこれでよしと決めて華僑賓館へ戻る。12:40。
続いて北京でのホテルの予約及びリコンファームである。まずCTSへ行きホテルの予約ができるかどうか聞くが駄目らしい。ここで昨日一緒にこのホテルに来た女の人に会う。例のダフ屋切符を見せてみるが乗れるかどうか分からないらしい。が、さっきCTSの女の人に見せたら大丈夫そうだったのでまず問題ないだろう。
次にフロントへ行って電話の申し込みをしようとするが旧館の119号室へ行けとのこと。行ってみるとM氏も来た。彼も電話を申し込んでいたらしいが通じずにキャンセルだそうだ。私は申込用紙に記入し、部屋に戻って日記を書きつつ待つ。
15分位して電話がかかってくる。中国語で何やら分からないがそのうち無言となり変な声がいろいろ聞えてくる。「Wei!」、「Hello!」、「もしもし!」といろんな言葉が混線しているがそのうちイランエアーらしき声が聞えてきたので、リコンファームしたい!と伝えて名前を言ったらまた混線。7時に空港へ来い!とか言っていた。これでリコンファームは終了。119号室へ行って電話料3元を払って部屋に戻る。
そのうち男の人が電話で話している声が聞えてくる。聞いたことのある声だと思っていて行ってみるとなんとM氏である。彼の話によると彼らは結局北京行きの飛行機をキャンセルして上海行きがとれたそうだ。いまCITSへ行けば飛行機のチケットが取れるかもしれないらしい。
さっそく出かける。と、前にいたのはカシュガルで一緒だった留学生I氏である。彼らもCITSへ行くそうだ。一緒に連れて行ってもらう。途中バザールがあってなんとここは去年来たところであった。I氏と私と彼がトルファンからのバスで一緒だった女性2人の計4人でCITSへ行ってみる。I氏に中国語で言ってもらうが民航officeへ行け!とのこと。4人で7番バスに乗り、私は1人で紅山で降りてCAACへ行く。。。16:30。
外国人専用窓口に並ぶがなかなか順番がまわってこない。1人20分位ずつかかりやっと私の前の人になるがこの人たちがなかなか終わらない。多分便の変更か何かしているのだろう。と、そこへタシクルガン夫婦が来た。上海行きを買うらしい。私は多分取れないだろうと思いつつ、しかしかすかな期待をもって待ち続ける。18時近くになってやっと私の番になる。「8月14日北京」のメモを見せると用紙をくれた。ヤッター!飛行機で帰ることができました。タシクルガン夫妻も15日上海行き即ちM氏と同じ日を予約できたらしい。これにて一件落着。
ホテルに戻りM氏の部屋へ行くが少年しかいない。ここに少しいて途中タバコ(葉巻)を買いにいったりしている間にカナダ人登場である。この人タバコ大嫌いな人なのでしかたなく部屋に戻ってきて吸う。
テレビを見ていたがそのうち眠くなり寝てしまう。。。。。
ドアの音がするのであけてみると、I氏、Y氏である。そのうちM氏ら3人がスイカを持ってきてくれたしS氏も来た。
S氏は留学生の保証人になってくれと頼まれたらしいが、M氏に話を聞き、ほどよく断った方がいいと言われた。M氏らが帰り、I氏も明朝早く駅に行かなければならないので帰り、私とS氏、Y氏でテレビを見る。なんと西太后をやっていた。そのうち歴史の話になり私は武田信玄論を展開する。2:00ころには彼らも帰り私はその後風呂に入り、3時ころ寝る。

 

 
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