石久摩神社（上田原古戦場碑）

天文17(1548)年旧暦2月、信濃攻略を進めていた武田信玄と、坂城町の葛尾城を本拠とする村上義清が武力衝突したのが上田原合戦です。信玄は南東にある倉升山、義清は北西にある天白山の麓にそれぞれ陣を張り、上田原一帯で戦いが行われました。最初は武田方の優勢であったものの村上方の逆襲にあい、武田方は、板垣信方、甘利虎泰、才間河内守、初鹿根伝右衛門などの重臣を失ったほか、信玄自身も手傷を負うほどの負け戦さとなりました。また、戦った村上方も屋代源吾、雨宮刑部、小島権兵衛などの武将が戦死しました。
（看板資料より）

【上田原合戦のあらまし】
天文17(1548)年2月武田信玄は、大軍をひきいて、小県郡に攻めこんだ。葛尾城主村上義清は、これをむかえ討ち、14日上田原で大いに戦った。両軍に死傷が多く、とくに武田軍は、勇将板垣信方、甘利虎泰が戦死し、信玄も負傷したが、村上軍でも、雨宮刑部、屋代源吾、小島権兵衛らの勇将を失い、たがいに大打撃をうけた。
上田原区民は、この史上重要な合戦を世に伝えるため、総意を集めて、その中心地ともみるべき石久摩神社境内に記念碑を建立することとした。
（現地説明文より）

【上田原合戦前後】
天文12年9月武田晴信(信玄)佐久郡を侵略
同15年5月武田晴信、佐久郡内山城を攻めとる
同16年8月佐久郡浅間山小田井原で武田軍関東管領上杉憲政の軍を破る
同年8月武田晴信、佐久郡志賀城を攻めとる
同17年2月1日武田晴信、甲府を出陣
同年2月14日村上義清と武田晴信、上田原で激戦
武田晴信敗戦の憂きめに遭う
武田軍の将、板垣信方、甘利虎泰ら討死
村上軍の将、屋代源吾、小島権兵衛、雨宮刑部ら討死
同年3月5日武田晴信、諏訪郡上原城へ退く
同年4月村上義清、佐久郡に侵入し、諸城を攻めとる
同年7月武田晴信、筑摩軍塩尻峠で小笠原長時(信濃国守)の軍を破る
同年8月より 9月までに武田晴信、佐久郡の諸城をとり返す
同19年9月武田晴信、村上義清の前線基地である砥石城を攻めたが大打撃を受け撤退する
同20年5月武田軍の先鋒真田幸隆砥石城を攻略
同22年4月葛尾城落ち村上義清越後の長尾景虎(上杉謙信)を頼る
（看板資料より）